舞の型(進み方)
舞の寸法では、掛りが儀式的な要素で「天」「地」「人」の三角形を描いて動き、初段からは役に似合った舞を始めるとご紹介しました。今回は図を参照しながら、初段から順を追って、舞い手の型、動きの順番をご紹介します。
注:型(進み方)は演者が正面席に向かっての動きとして記載しています。
まず舞の型附(かたつけ=動く順)は、正面先遠方に鎮座されていると想定する神に、
舞い手が徐々に近づく意識が基本理念です。
但し、いきなり神に直進して近づいては無礼になりますので、神社仏閣の参拝同様、鳥居・楼門や山門を越えて拝殿や本堂に辿り着くように、舞も回り道をしながら徐々に正面先の神に近づきます。段階を踏んで意図的にジグザグに回り道をしながら近づきます。
順路は下記の通りです。
図(掛り)
図(初段)
二段目では※のところで神に最も近づきますが、その後二段オロシで拍子を踏むと、以後は徐々に元の「人」(大小前)に戻ります。
図(二段)
最後の短い三段目の段では、目付柱近くで右手をカザス(高々と上げる)と、そろそろ舞も終わりとなり、大小前にて終了します。
図(三段)
クセの舞やお囃子に合わせての舞で、目付柱付近で右手を上げる型(カザシ)は、そろそろ舞を終わらせる、という舞い手の囃子方や地謡への合図です。この型を注意深くご覧になるのも、舞の進行の目安になると思います。
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