平成17年11月10日から二泊三日で、美濃赤坂からの謡蹟めぐり、そして翌日は琵琶湖湖北の十一面観音見物に行って来ました。
11月10日
JR大垣駅で下車し、まず今回の行程で一箇所だけ離れている「養老の滝」までタクシーで向かいました。片道30分ほどです。本来、参道を使い徒歩で滝壺まで行くべきでしょうが、時間の都合上、山頂まで一気に車で上り、タクシーを待機させて、逆に下りながら滝壷と、養老神社のお社を見学してきました。神社には能『養老』にまつわる「菊水泉」がありましたので試飲しました。春は桜の名所として大混雑だそうです。養老神社のすこし上から山頂まで濃尾平野を一望できるリフトがあったので、それに乗り、タクシーを待たせている山頂駐車場まで戻りました。
『熊坂』や『烏帽子折』で謡われる「赤坂の宿」を通り、子安の森の子安神社を経て、本日のメイン、朝長の墓にお参りしました。朝長の墓の道は二通りありますが、今回は裏道の朝長ルートで徒歩10分で到着しました。途中、足場は整理されていますが、マムシに注意の看板がいたるところにあるのは不気味でした。
昼食を時間節約のため、お墓をお参りしたあと刀置きの石近くでとり、下山して『熊坂』で謡われる「青野ヶ原」や「青墓の宿」を通り、「熊坂の物見松」に向いました。それから「垂井の宿」を通り、「野上の宿」で班女が化粧をしたといわれる池がある岩田千年氏(90歳)宅へお邪魔してお話を伺い、班女観音堂にもお参りして、最後は「関が原古戦場」を見て彦根のホテルへ帰りました。
11月11日
朝8時半にホテルを出発、多賀大社に行きました。荘厳で綺麗な社は貫禄があり伊勢大社の親とも言われています。社の右となりには現在はあまり利用していない能舞台がありました。二日目のメインは渡岸寺(どうがんじ=向源寺)の十一面観音像です。湖北は古いお寺が沢山あり、十一面観音の宝庫といわれています。
その後、石道寺から遊歩道を歩いて己高閣に向かいましたが、途中猿の大群が畑を荒らしているのに遭遇しました。さすがにあれほど多いとすこし怖くなります。己高閣の宝物館に石田三成の母の墓があったので謂れを聞くと、母の出身地だったようです。ですから関が原合戦に負けた三成は母の故郷の古橋村に落ち延びたのです。
説明を受けるうちに雨が降ってきたので、二日目の行程をここで終了することにして、京都のホテルを目指しました。夕食は八坂神社近くのととや魚長さんで今回の同行者4人で大宴会となり楽しい旅を終えました。