小鼓というものは黙って前に置いて持たせると、大抵左手で持って左の肩にもってゆくものです。テレビのコマーシャルで綺麗なお嬢さんが実際そうしているのがありましたが、正しくは左手で持った小鼓は右の肩の方に持ってゆき右肩に一寸かけて、右手を下から上に向かって打つのです。地球の引力に逆らって打つ打楽器は小鼓だけではないでしょうか。小鼓の皮は馬の皮で、特に馬の腹部の皮が最良とされています。そして調子皮といって、皮の振動を加減するために皮の裏に一糎角程の小さな鹿の皮を張ります。それで小鼓は馬鹿皮ということになります。親の代に皮を張って打ち込んで、本当に鳴るのは孫の代だといいます。二枚の皮の間には胴があります、この材質は何だろうか?
こう覚えてください。馬は、皮が小鼓に、肉は馬刺に、なります、ですから胴はさくら(桜)です。
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