平成16年5月1日2日に明生会社中の有志にて企画された「三保の松原にて『羽衣』を謡うツアー」に行って参りました。また『羽衣』に因んだ場所や『三井寺』に関連する清見寺(せいけんじ)や『七騎落』にゆかりのある佐奈田霊社などの謡蹟も尋ねてきました。
能『羽衣』のキリの謡は「天の羽衣浦風に棚引き棚引く、三保の松原浮き島が雲の、愛鷹山や富士の高嶺…」とあります。この「浮き島」は富士山の噴火により出来上がったといわれる愛鷹山が太平洋との間に作った湿原地帯のことをいいます。このあたりは古代人の住み処でもあったようで、歴史資料の宝庫と聞いています。




宗派は禅宗臨済宗で本堂は石を敷き詰めた中国式の形となっていると社中の松下宗伯氏が説明して下さいました。

丁度ツツジが見ごろでした。近くに「清見潟」というバス停がありましたので、昔はこのあたりも海岸であったと思われます。




鐘楼からは太平洋が一望できますが、今は埋め立てが進みその景色は昔とはだいぶ違うようです。

『三井寺』の子方は「何のう清見が関の者と申し候か」と母に謡いかけます。ここは昔から重要な関所だったようです。






