千秋公園の蓮と、中世の館「唐松城」能楽殿

2001年9月2日に秋田県協和町まほろば唐松城能楽殿にて、喜多流の公演がありました。番組は能『枕慈童』(シテは友枝昭世氏)、能『葵上』(シテは粟谷能夫氏)、狂言『萩大名』(大名は野村万作氏)です。
私は前日の夕刻に秋田入りし。ホテルに向かう途中、千秋公園の綺麗な蓮の群れが目に止まり、思わずシャッターを押しました。しかし暗くて思うような撮影が出来ず、翌朝改めて撮影に出かけました。
能と蓮の関係で思い起こされるのが『羽衣』です。喜多流では『羽衣』に小書きが付くと、牡丹の花を頭につけますが、これは多分伝承の間違いで、本来は蓮だと思われます。他流に蓮をいただくところもありますし、宗教的な意味合いからも蓮の方が似合うような気がします。最近、私は意識して白蓮をつけていますが、平成5年のまほろば公演の『羽衣』舞込(菊生の代演)では、従来の牡丹をつけて勤めています。(次の写真)。それから『当麻』『誓願寺』なども蓮が似合う曲目だと思います。

平成5年 『羽衣』舞込 粟谷明生 
翌朝撮影の蓮

中正面より舞台
中世の館、まほろぼ唐松、唐松城能楽殿の遠景です。
この能楽殿は平成2年に完成し、私はここで『羽衣』『鬼界島』『石橋』連獅子を勤めてきました。
正面入り口より
切戸口より舞台
後見座より地謡裏。風通しが良く開放感のある景色がたまらなく気持ちが良い…
三の松より正面席
舞台裏
切戸口への廊下